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石井健夫のMOVIE EXPRESS

『パンズ・ラビリンス』

『パンズ・ラビリンス』

フランコはすぐさまヒトラー率いるナチス・ドイツ、ムッソリーニ率いるファシスト・イタリアと手を組み、共和派の民衆を圧倒。ピカソが名画「ゲルニカ」で描いた史上初の「一般民衆をターゲットにした都市への絨毯爆撃」や、後の第二次大戦でも猛威を振るう「電撃作戦」など、近代戦の実験場と呼ばれるほどの残酷と暴虐の限りが尽くされた。1939年には首都マドリッドでフランコ将軍が勝利宣言、いわゆる「フランコ独裁政権」が樹立した。

1944年といえばイタリアの敗北は決まり、6月にはノルマンディー上陸作戦あってドイツの敗色も濃くなっていた時期。従って作品で描かれているゲリラたちは、フランスのレジスタンスと共闘していた人々であり、舞台となっている山間部はピレネー山麓なのではないか?と資料にはあった。


銃はゲリラ側、駐屯地軍共にボルトアクションが主体。マウザーKar98も見受けられたが、古いタイプのボルトアクションや水平2連のショットガン等、まあ色々であった。


『パンズ・ラビリンス』 銃そのものよりも着弾の描写が凄まじく、ライフル弾や爆弾の破片で大きく裂ける傷口や、頭部を撃たれて顔面の半分が麻痺しながら倒れる様子など、非常に恐ろしく、リアル。

特に撃ち合いの後で生きている、死んでいるに関わらず倒れている敵兵に弾を撃ち込む描写や、農民や捕虜に加えられる虐殺や拷問も、ファンタジー作品とは思えぬ凄惨さ。

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「パンズ・ラビリンス」

STAFF
監督・脚本・製作:ギレルモ・デル・トロ
製作:アルフォンソ・キュアロン
出演:イバナ・バケロ、セルジ・ロペス、マリベル・ベルドゥ、ダグ・ジョーンズ、アリアドナ・ヒル
2006年/スペイン・メキシコ合作/1時間59分/原題:『PAN’S LABYRINTH』
提供:CKエンタテインメント、アミューズソフトエンタテインメント
後援:スペイン大使館
配給:CKエンタテインメント

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