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『勇者たちの戦場』

『勇者たちの戦場』

STORY


 米軍占領下のイラク。摂氏55度を超える酷暑と猛烈な砂埃舞い立つ砂漠の真ん中の前線基地「デルタ」では、ワシントン州スポーケンから派遣された州兵部隊が人道支援任務に就いていた。

軍医Dr.ウィル・マーシュ(サミュエル・L・ジャクソン)は、母国アメリカへの帰還が間近いことを知らされる。同じくスポーケン出身のトミー・イエーツ(ブライアン・プレスリー)、ジョーダン・オーウェンズ(チャド・マイケル・マーレイ)、ジャマール・アイケン(カーティス・ジャクソン)、そしてヴァネッサ・プライス(ジェシカ・ビール)といった若い州兵たちも帰国の日を心待ちにしていた。 映画の詳細はこちら



解説


 2003年3月20日、首都バグダッドへの空爆を皮切りに開始されたイラク戦争(オペレーション・イラク・フリーダム)。フセイン政権崩壊、そしてブッシュ大統領による戦闘終結宣言以降、復興支援活動も進められるが、武装勢力の動きもより活発になり、情勢は悪化の一途を辿っている。イラク解放のために乗り込んだアメリカ兵たちは逆に長期駐留を強いられ、開戦から現在までに、戦死者は4,000人を越えた。そんなイラク情勢を背景に、アメリカ兵たち個人個人からの視点で展開していくのが本作『勇者たちの戦場』だ。

 現在、ハリウッドではイラク戦争を題材にした作品が続々と製作されている。ポール・ハギス監督の『エラの谷(仮題)』を始め、ベネチア国際映画祭で銀獅子賞に輝いたブライアン・デ・パルマ監督の『Redacted』、そしてサンダンス映画祭で観客賞に輝いた『Grace is Gone』。9月30日更新分で当WEBコマンドで紹介した『キングダム〜見えざる敵〜』なども、この系譜に連なる作品と見て良いだろう。“いま目の前にある問題”に対し、向き合って取り上げる準備がいよいよ整った、というところなのだろう。


『勇者たちの戦場』

この『勇者たちの戦場』はそれらの先陣を切って全米公開された作品である。スタッフ、キャストには新旧の実力派が集結しているが、内容は戦争で身体と心に深い傷を負った人々の破滅と再生を描く、という内容なので、一見地味でもある。日本の観客の大多数は“どんなスターが出ているのか?”とか“TVでガンガンCMが流れる”とか“派手なアクションやスペシャルエフェクツがある”とか、とにかくそういう映画の選び方が一般的なので、この作品を劇場公開するのは配給元にとっても勇気の要る事だったろうと思う。それに残念ながら、「○○週連続で全米第1位!」等と謳えるような作品(※こういう宣伝に意味があるとは思えないが)ではないし、事実、この作品がアメリカで大ヒットした、という話も聞かない。


しかし、である。だからといって『勇者たちの戦場』を観る価値のない映画、とは思って欲しくない。



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「勇者たちの戦場」

STAFF
監督:アーウィン・ウィンクラー
出演:サミュエル・L・ジャクソン、ジェシカ・ビール、ブライアン・プレスリー、カーティス・ジャクソン(50CENT)、チャド・マイケル・マーレイ、クリスティーナ・リッチ
2006年/アメリカ映画/1時間47分/原題:『HOME OF THE BRAVE』/配給:日活

©2006 HOME OF THE BRAVE PRODUCTIONS, INC.
※2007年11月付けの情報です。

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